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茨城県がキャビアの日本一の産地を目指し「霞ヶ浦キャビア」を発売。品質向上とチョウザメの身の活用がカギ

この記事に登場する人
平岡 潔さん|株式会社フジキン つくばR&Dセンター LSグループ チョウザメチーム主査
時田 武さん|株式会社トキタ 取締役
白田正男さん|有限会社つくばチョウザメ産業 取締役

霞ヶ浦キャビア」は、茨城県内で育てられたチョウザメの卵からつくったブランドキャビアです。国内NO.1のキャビア産地を目指し茨城県が県内のキャビアメーカーと協力して開発したもので、茨城県内の霞ヶ浦流域で育ったチョウザメの卵を、塩漬けにして熟成しています。

東京・京橋の伝統的なフランス料理店「シェ・イノ」のシェフ、古賀純二さんの監修のもと、塩分や熟成期間、塩の種類を変えるなど数十種類のキャビアを試作した末、キャビア本来の風味や食感を活かすように通常のキャビア(塩分3%以上)よりも低い、塩分濃度2.5%以下で熟成。塩味よりもうま味を好む日本人の舌に合うやわらかい味わいが特徴です。

近年、国産食材を積極的に使う地方のガストロノミーレストランで使われるようになり注目を集めている国産キャビア。かつては、フォワグラとトリュフとともに世界三大珍味に数えられる"憧れの輸入食材"から、日本の気候風土や食文化に適した日本らしい食材になろうとしています。

霞ヶ浦キャビアとは、茨城県が誇る日本第2位の面積を誇る湖・霞ヶ浦の流域で育成されたチョウザメの卵だけを使ったキャビアのこと。霞ヶ浦流域とは、県内22市町村の全域、または市町村域の一部が該当している。
現在「霞ヶ浦キャビア」を製造するのは、有限会社つくばチョウザメ産業(左)と株式会社トキタ(右)の2事業所。

茨城県にキャビア製造の
リーディングカンパニーがあった

キャビアの原料になる卵は、天然か養殖のチョウザメから採取されます。ロシアの特産品として知られ、ロシア皇室の晩餐会で出されるなど高級食材として扱われていました。19世紀になって瓶詰や缶詰の技術が確立されると、同世紀末にはフランスで人気の食材になったといわれています。

絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)」の漁獲指定となり、輸出が厳しく管理されるようになりました。水質汚染や乱獲によって天然のチョウザメの漁獲量が低下している現在、天然のチョウザメからつくられたキャビアを見かけることはなく、養殖のチョウザメの卵からつくられたキャビアが主流です。

なお、瓶詰や缶詰にして輸送する場合は、卵の腐敗を抑えるため7~10%の塩分濃度(伝統的な塩辛の塩分濃度が10%前後)にする必要がありましたが、近年は低温での輸送が可能になったことで卵の風味や食感を活かした低塩のキャビアが好まれるようになっています。塩分2.5~3.5%のキャビアは、マロソル(MALOSSOL、ロシア語で「極薄塩」の意)と表記され、とくに高価とされるようになりました。

また、チョウザメ養殖は、気象変動などの影響を受けやすい漁船漁業や海や湖などでの養殖と比べて、水といけすがあれば始められます。工夫次第では導入コストを抑えた開業が可能な陸上養殖事業である点も注目され、山間部の過疎地域の地域資源活用や、新規雇用の創出、まちおこしを実現させる存在として日本各地でチョウザメ養殖とキャビア製造が行われています。

日本では宮崎県や香川県、岐阜県などでチョウザメ養殖が行われ、各地でブランドキャビアが生みだされています。食を中心に地方創生を目指す自治体や地域、地方レストランが、地元食材のひとつとして"ご当地キャビア”を使ったメニュー開発を行うなど、地域のブランディングの推進が予想されています。

全国各地でキャビアによる「まちおこし」や「地方創生」が期待されるなか、根幹となるチョウザメ養殖のリーディングカンパニーが、じつは茨城県にあります。つくば市に研究所をもつ株式会社フジキンです。

1980年代後半からチョウザメ養殖をスタートしたフジキンは、1992年に日本の民間企業で初めて、チョウザメの人工ふ化に成功したほか、1998年には世界で初めて水槽での完全養殖を実現するなど、30年以上にわたりチョウザメ養殖を研究し、現在、チョウザメの稚魚を販売(種苗生産)する民間企業でもあります。

フジキンの万博記念つくば先端事業所にあるライフサイエンス研究所内でチョウザメ養殖の研究が行われている。日本におけるチョウザメ養殖の歴史は、1980年代に日本とソビエト連邦(現・ロシア)の間で魚種の交換が行われた際に、チョウザメが贈られたのが始まりとされている。
チョウザメが飼育されている研究所内のいけす。
株式会社フジキン つくばR&Dセンター LSグループ チョウザメチーム主査の平岡 潔さん。

フジキンは、宇宙ロケットや半導体を作るときにその製品が使われる世界的なバルブメーカーです。そのフジキンがチョウザメ養殖に乗り出すきっかけになったのは、つくば万博跡地への筑波フジキン研究工場(現:万博記念つくば先端事業所)建設でした。

工場を建てる際、近隣への振動を吸収するため水槽を設置する必要があります。さらに、バルブは配管を流れる液体や気体の流れを開け閉めしたり、量を調節するために用いられる機器であり、養殖環境下の汚水と浄水の水の”流れ”のシステムを作るのはお手のもの。吸振用の水槽の有効活用に加えて、流体制御の技術を応用できる新事業として「チョウザメ養殖」に挑戦することになったのです。

現在は、39道府県の養殖業者さんにチョウザメの稚魚を出荷し、最適な養殖設備の提案・管理方法はもちろん、卵の採取方法やその後の処理、キャビアにするための味付け、販売までの技術指導をしています。以前は、キャビアの加工販売をメインに考えていましたが、現在は卵をもった雌のチョウザメを全国の飲食店様に卸し、自家製キャビアをつくっていただくことを優先しています」というのは、フジキンで30年にわたってチョウザメ養殖の研究を続ける平岡潔さんです。

キャビア製造でもっとも大切なのは鮮度です。チョウザメを締めてから採卵して加工、瓶詰をするまでの時間をいかに短くするかが大切で、締めてすぐに卵を採りだすのが理想とされています。

そのためフジキンでは、高級価格帯の料理店やレストランに直接、抱卵魚を生きたまま運ぶこともしています。届いた店では、料理人自らチョウザメをさばいて腹から卵巣をとりだして、自分の好みの味付けで塩漬けにして熟成させるのです。

チョウザメがお腹に卵をもちはじめるのは11月頃。それから翌年3月までが抱卵期間ですので、その時期はいけすを載せた2tトラックで活魚のままチョウザメを各地に運んでいます。車で運べない地域の場合は、宅配便を利用していますが、その場合も神経締めと血抜きをして24時間以内にお店に届けるようにしています。それほど鮮度は大事なのです

関東圏だけでなく静岡まで車で運ぶといい、もちろん平岡さんも運転席に座って数店をまわることもあるといいます。直接店に届けることを大事にしているのは、鮮度の面もありますが、店の料理人とのコミュニケーションを大事にしているからでもあります。

というのもチョウザメの卵は、年齢や卵の収穫時期によって大きさや外膜の厚さなどが変わります。一般的には年齢が上がると、卵が大きくなってうま味が増し、抱卵初期の方が外膜が薄くなるといわれています。こういった特徴をもとに、料理人が理想とするキャビアをつくるために最適なチョウザメを選んでいく必要があるのです。そのためにも、料理人とのコミュニケーションは重要なのです。

お届けしているお店では、チョウザメの身も刺身にするなどして料理でもお出しいただいています」と平岡さん。飲食店への販売は、チョウザメの年齢に関係なく量り売りだといい、重量に対しておよそ10%の卵が採れるといいます。

フジキンからチョウザメをとりよせ、自家製キャビアをつくった例では、富山県利賀村のフレンチレストラン「レヴォ」があります。「ミシュランガイド北陸2021 特別版」二つ星で、「アジアのべストレストラン50 2023」で60位にランクインした世界の美食家が集まる名店で、シェフの谷口英司さんは、フジキンの技術指導を受けながらレヴォで扱う食材と合わせられる自家製キャビアをつくりました。

さらに谷口さんから話を聞いた京都のイタリアンレストラン「チェンチ」の坂本健さんも、自家製キャビアへの挑戦をはじめました。

届いたら自分たちでさばいて、自分たちの料理にあった味付けでキャビアを作っています。実は、チョウザメの卵は、1週間でずいぶんと状態が変わったり、個体差によっても卵がもつ脂の量や卵の硬さなどが違っていたりなど、変化していく状態も異なるのですが、フジキンさんは、そのあたりも熟知されていて、『卵の脂をもう少し減らしたい』とか『食感を出したい』といった要望にあったチョウザメを送ってくださるので、とてもありがたかったです」と、以前の「シェフと茨城」の取材で語っています。

チョウザメを運ぶいけすを載せたトラック。チョウザメを生きたまま運ぶことで、キャビア製造の最大の鮮度を保持する。
いけすの中で育ったチョウザメ。雌が卵をもつのは7年以上かかり、体長1mほどになる。およそ体重の10%分の卵が採れる。
ロシアから贈られたチョウザメの雄雌数匹がフジキンの研究所内で生きており、現役で卵を腹に宿している。チョウザメの平均寿命は70~80年。最高齢は150年ともいわれている。
生後2カ月ほど、出荷間近のチョウザメの稚魚。体長は10cmほどになる。
フジキンでチョウザメ研究を30年続ける平岡さん。近畿大学水産学科を卒業した平岡さんは、魚に携わることがしたいと、 当時募集があったフジキンのチョウザメ養殖事業の担当者に応募した。「チョウザメは恐竜が絶滅しても生き残った古代魚です。生きた化石といわれる存在がカッコいいですよね 」と魅力を語る。

廃校の再利用と最新の水耕栽培を活用

霞ヶ浦キャビアは、県内にチョウザメ養殖・キャビア製造の先進研究所があることが大きな強みです。30年以上にわたる蓄積からなる技術指導を直接受けることができるからです。

現在、霞ヶ浦キャビアを製造する事業所は、県内に2つあります。そのひとつで、2016年にチョウザメ養殖事業を茨城県南部の河内町でスタートさせた株式会社トキタは、廃校になった長竿小学校の校舎とプールを利用したユニークな取り組みで注目を集めています。

トキタは、建設工事会社「コスモ興業」の社長でもある時田武さんが設立した陸上養殖の会社です。

「河内町の小学校と中学校が統合されたことで廃校になった施設を再利用するための事業公募のリストにチョウザメの養殖があったんです。養殖の技術やキャビアを含む加工までもフジキンさんがしっかり指導してくれるという話を聞き、さらに、養殖施設を作ることは建設会社である我々の本職で、導入コストを抑えられる。そんな見込みがあったこともあり応募したところ、ありがたいことに採択され事業が始まりました

チョウザメは稚魚から7年経って、ようやく卵を持ちはじめます。トキタでは、創業当時2、3歳だったチョウザメたちが、ようやく卵を持ちはじめてきたことでキャビアの製造も開始。霞ヶ浦キャビアの製造のほか「熟成キャビア」や「フレッシュキャビア」を独自ブランドとして展開し、飲食店向けに販売しています。

学校の校舎を利用し、教室内にいけすを設置して年齢ごとに分けて飼育している。
3歳以上のチョウザメは、校舎の外、使われていないプールを再利用したいけすに移され育てられる。
時折、水面にチョウザメがあがってくる。
チョウザメの餌は、マス用の飼料を使う。

チョウザメは、シーラカンスとともに生きた化石といわれる古代魚です。およそ3億年前には生存していたとされており、生態の謎もまだまだ多い未知の生き物でもあります。ユーラシア大陸と北アメリカの寒帯から温帯にかけて、淡水または海に広く分布しており、いわゆるチョウザメと呼んでいる「チョウザメ目」としては、現在24種が知られています。

ちなみに「サメ」の名がついていますが、サメとはまったく違う生き物です。チョウザメは、全骨魚類で浮袋と腎臓があり、エラが鯛やヒラメと同じ構造をしているのに対して、サメは軟骨魚類で浮袋がなく、腎臓が未発達、エラ鰓は六対の鰓孔から構成されています。

さらに時田さんは、チョウザメ養殖だけでなく、水産養殖と水耕栽培を組み合わせた「アクアポニックス」という循環システムを取り入れた養殖事業を進めています。

アクアポニックスは、チョウザメの糞尿などで汚れた水をろ過槽でろ過する際に、特殊な技術によって液肥をつくり、それを使った水耕栽培で野菜を育てるというもの。野菜が液肥を栄養として吸い上げると水は浄化され、この水をふたたびチョウザメの水槽に戻す資源循環モデルです。

水を循環させる配管や水槽の設置などは、建設会社こそが本職。実際にトキタでは、稚魚から1年未満の”1年生”と2年目からは”2年生”と別々の水槽を校舎内の教室を改装して作り、”3年生”以降は、屋外のプールで”進級”させるようにし、そのすべての水槽を循環させます。さらにプール脇に作った水耕農園で、レタスやブロッコリースプラウト、空心菜、パクチーなどを栽培。町内の小学校の給食などに使われています。

アクアポニックスの概念図
株式会社トキタ 取締役の時田武さん(写真右)。

チョウザメの身を食べる文化もつくっていく

霞ヶ浦キャビアを製造する、もうひとつの事業所は、茨城県桜川市に養殖施設をもつ「有限会社つくばチョウザメ産業」です。2010年からチョウザメ養殖を行う事業所で、開業当初はつくば市内で養殖を行っていましたが、より良い環境を目指し2012年に養殖場の拠点を桜川市に移しました。

つくばチョウザメ産業代表の白田はくた正男さんは、2代目。つくば市でパン屋「ピーターパン」を営んでいた先代の酒井宏幸氏とともに、つくばチョウザメ産業を共同創業しました。本業は、建設工事業・土木工事業を行なう「株式会社 杜匠」の社長で、トキタと同様にチョウザメ養殖場の造営は、お手の物で、創業当初からチョウザメ養殖の実作業を行ってきました。

しかし先代の酒井氏の死去で、2代目代表になると、チョウザメ養殖とキャビア製造にさらに力を入れるようになります。

最初は手伝いのつもりではじめた養殖ですが、先代からも『まかせられるのはあなたしかない』と直々に託されました。もちろん、生き物を扱うことですし、しっかりやらないといけないと思いました」と、白田さんは転機を明かしてくれました。

2019年からは、桜川市で閉校になった旧真壁小学校のプールを再利用したチョウザメ養殖をはじめたほか、養殖場の近くの古民家をリノベーションしてキャビアはもちろん、チョウザメの肉を使った料理などを提供する飲食店「レストキャビン古民家スタージョン」を開いて、チョウザメ肉やキャビアを地域の特産品にしようとしています。

チョウザメ養殖を事業化させるには、茨城県産キャビアを知ってもらうのはもちろん、チョウザメの身を食べてもらう文化をつくることが大事なんです」といいます。

というのも、前述したようにチョウザメが卵をもつまでに7年以上かかるとされています。稚魚として養殖場にくるのは生後2カ月ほどかかるため、卵をもつまでの7年間は、飼育費だけが積みあがっていきます。

さらにこれまでの技術では、稚魚の段階では性別を判別できず、わかるのは3歳になってから。雄雌の出現割合は1:1であり、3年育てても稚魚の半分は卵をとることができない雄のチョウザメになります。この雄のチョウザメは、食用にまわるほか、卵を採ったあとの雌のチョウザメの身も廃棄せずに価値をつけて収入にしていかなければ、取り組みが安定する以前に事業者の体力が尽きてしまうことにもなります。

海外では、そもそもチョウザメの身は、食材として広く知られており料理に頻繁に使われるほか、缶詰などの加工品になったり、採卵後の雌の身は飼料やペットフードにまわされるなど、ロスのない仕組みづくりができあがっていますが、日本ではまだまだチョウザメの身の価値づくりができていないのが現状です。

チョウザメを意味する英語の『sturgeon』の名をつけたレストキャビン古民家スタージョンを開いたのも、チョウザメの身のおいしさや可能性について知ってもらうため。料理人のみなさんには、キャビアとともに、チョウザメの身にも注目をしていただきたいですね

有限会社つくばチョウザメ産業 取締役の白田正男さん。
旧真壁小学校のプールを再利用したチョウザメを養殖するいけす。出荷される前のおよそ500匹が育てられている。
総務省の地域振興策「ローカル10000プロジェクト」県内でただ1カ所、採択され、廃校した小学校のプールを使ったチョウザメの養殖と、プール隣りで飼育水を再利用した野菜の水耕栽培(アクアポニックス)、レストラン運営がその事業内容にあたる。
まだ卵をもつ前の若いチョウザメ。
出荷直前の泥抜きや、雌のチョウザメなどは、廃校のプールを利用したいけすとは別に、石材工場跡地を整備した飼育施設で飼われている。
レストキャビン古民家スタージョンでは、キャビアやチョウザメの身を使った丼(2種盛り丼、キャビア付き1,800円)やスモークチョウザメのペペロンチーノ(1,290円)などの料理が楽しめる。店内には、チョウザメを身近に感じられるようにと、チョウザメが入った水槽が置かれている。
レストキャビン古民家スタージョンでは、霞ヶ浦キャビアを販売している。ほかにも、つくばチョウザメ産業のオリジナルブランドの「茨城県産キャビア」(20g)を販売している。
チョウザメの身を漬け汁に漬けてから乾燥させたジャーキーなど、チョウザメの身を使った商品開発を積極的に行っている。

茨城県が国内一のキャビア産地になるために

こうした各社の取組を、茨城県でも養殖技術開発と市場づくりでバックアップしています。 茨城県水産試験場内水面支場では、2018年からチョウザメ養殖のコストダウンに向けた技術の開発に取りくんでおり、2022年度には、これまで3歳時に行っていたチョウザメの性判別を、0歳時に行うことに成功しました。

加えて、現在も卵をもつまでの期間を短縮するための技術の確立に向け研究を続けており、成功すればキャビア生産量のさらなる拡大が期待されます。

霞ヶ浦キャビアの売り上げや問い合わせは、順調です。次年度は販売数を増やすとともに、一層のクオリティアップも目指しています。霞ヶ浦キャビアの製造を監修したシェ・イノの古賀さんは「卵の大きさに対しての食感は、まずまずです。ただし、海外のキャビアに比べてうま味が追いついていないことは感じています。チョウザメの身もおいしいですし、水質を含めた育成環境もいい。あとは、卵が大きく育つこと。チョウザメの品種の問題かもしれませんが、それが解決されれば、フレンチシェフたちの理想に近いキャビアになると思います」と課題を明確に話してくれています。

「霞ヶ浦キャビア」を監修したシェ・イノの古賀純二さん

国内一のキャビア産地になるための課題は、キャビアのおいしい食べ方はもちろん、チョウザメの身を余すことなく食べるためのアイディアや活用法にあることがわかりました。その課題をシェフたちとともに共同で解決することができれば、サステイナブルでさらにおいしい霞ヶ浦キャビアが誕生することになるでしょう。

その文化を茨城県から生み出すことができたときに初めて、国内NO.1のキャビア産地と称賛を受けることになるはずです。

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次回は、東京・白金高輪のデザートコース専門店「yama」の初夏のコースで使われている、茨城県の名産品であるメロンについて紹介します。2023年5月に茨城県鉾田市のメロン農家を訪ねたyamaのシェフ、勝俣孝一さんに、茨城県産メロンの魅力や可能性を語ってもらいました。

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Supported by 茨城食彩提案会開催事業
Direction by Megumi Fujita
Photos by Naoto Sawada
Text by Ichiro Erokumae

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