【茨城県公式】シェフと茨城

実は“食材の宝庫“である茨城県。「シェフと茨城」では、茨城の食材とその作り手を、食材の…

【茨城県公式】シェフと茨城

実は“食材の宝庫“である茨城県。「シェフと茨城」では、茨城の食材とその作り手を、食材の目利き役であるシェフの皆さんとの取り組みを通してお伝えしていきます。シェフにとって本当の意味の“身近な生産地”に、茨城はなりたい。目指せ!シェフの誘致全国1位!

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100年先も栗の名産地でありつづけるために栗の生産量日本一の茨城県だからこそできること

栗の生産量・栽培面積ともに日本一の茨城県だからこそ伝えられる、栽培の最新技術や栗農家の高齢化・跡継ぎ不足による減少という課題への取り組みなどを前後編で紹介しています。 後編では、創業63年の老舗栗専門店である「小田喜商店」と、新しい栽培方法「矮化栽培」を採り入れた「あいきマロン」の取り組みを見ていきます。 創業63年目の新しい挑戦で地域の文化を継承する|小田喜商店茨城県中央部に位置する笠間市は、栗の生産量日本一の茨城県のなかでも生産の中心地です。温暖な気候や保水性・通気性

    • 栗といえば茨城県! 生産量日本一だけではない栗産地としての茨城県をもっと知ってほしい

      茨城県は、生産量・栽培面積ともに日本一の栗の産地です。農林水産省が発表した2022年の栗の都道府県別収穫量は茨城県が3,670tで今年も第1位。生産量全体の24%を占めています。「栗といえば茨城県」といっても差し支えないでしょう! しかし栗は、鬼皮と渋皮をむいたり、灰汁抜きをしたりと手間のかかる食材です。そのためむいた栗や加工済みの栗ペーストなどを購入している菓子職人やパティシエ、料理人も多いはず。とくに加工品は、外国産で価格が安定しクオリティの高いものもあり、国産の生栗か

      • 使ったことがある食材はいくつありますか? 新たな食材活用が待たれる茨城県産の珍しい食材たち

        どこでも手に入るものではなく、他店と差別化できるような個性的な食材を探しているというシェフは多いのではないでしょうか。今回は、茨城県で生産されつつも広く知られていないだけでなく、新しい活用の可能性を秘めたに食材をフォーカスします。 紹介する食材は、環境負荷の低い畜産として注目を集める鳥肉や環境の変化によって増えた湖魚、養殖により食用化を目指す日本固有の野鳥など、おそらくどの食材も初めて知るものばかりでしょう。さぁ、新たな食材活用が待たれるちょっと珍しい食材を探索する茨城県の

        • 茨城沖のイセエビ漁獲量が4年で7倍以上になっているのは一体なぜ? 水産物を扱う料理人が知っておくべき資源評価とは

          突然ですが、クイズです。 「8→18→24→30→58(t)」 この数字、いったい何を指しているでしょうか? ーーーーーー 答えは、2017年から2021年までの5年間における、茨城県のイセエビの漁獲量の推移です。全国順位も15位だった2017年から、5年で6位にまで上昇。全国トップレベルのイセエビの産地になってきました。 このイセエビの漁獲量が増加している状況を受け、茨城県の漁業者や加工業者、市場関係者、飲食店などで構成される「県産イセエビ消費拡大検討会」は、茨城

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          レストランは農家と店のチーム戦。薄利多売を越えて茨城県産メロンの価値を高めることができる

          東京・白金にある「Yama」は、異なる素材や食感のスイーツをひと皿に盛り付けて提供する、皿盛りデザート(アシェットデセール)コースのレストランです。 オーナーシェフでパティシエの勝俣孝一さんは、これまでにフランスやオーストラリアの有名レストランでパティシエとして腕を磨いてきました。Yamaでは、ゲストに出すタイミングや温度までをも緻密に計算し、パティスリーなどのケーキや焼き菓子とは違った、出来立てならではのレストランらしいデザートのおいしさを目指しています。 その可憐で繊

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          茨城県がキャビアの日本一の産地を目指し「霞ヶ浦キャビア」を発売。品質向上とチョウザメの身の活用がカギ

          「霞ヶ浦キャビア」は、茨城県内で育てられたチョウザメの卵からつくったブランドキャビアです。国内NO.1のキャビア産地を目指し茨城県が県内のキャビアメーカーと協力して開発したもので、茨城県内の霞ヶ浦流域で育ったチョウザメの卵を、塩漬けにして熟成しています。 東京・京橋の伝統的なフランス料理店「シェ・イノ」のシェフ、古賀純二さんの監修のもと、塩分や熟成期間、塩の種類を変えるなど数十種類のキャビアを試作した末、キャビア本来の風味や食感を活かすように通常のキャビア(塩分3%以上)よ

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          日本初の人工栽培トリュフの発生確認で、2033年、シェフは新しい日本の食材を手にする!?

          「日本初、トリュフの人工的な発生を確認!」 2023年2月9日に発表されたニュースを目にし、驚きと同時に期待を膨らませた飲食関係者も多いのではないでしょうか。 茨城県つくば市にある森林総合研究所(正式名称:国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所、以下、森林総研)が日本に自生する白トリュフ「ホンセイヨウショウロ(学名:Tuber japonicum)」の人工的な発生を確認したことを発表したというニュースです。 国内で初めて人工栽培によるトリュフの発生の発見事例と

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          表現したいことが明確にあってこそ技術に真の価値が生まれる ― 新店「Txispa」と笠間の作家の1年半の物語

          海外で活躍する日本人シェフのなかで2023年に大注目なのが、4月にスペイン・バスク地方で自身のレストラン「Txispa(チスパ)」をオープンさせる前田哲郎さんです。 前田さんは、ミシュランガイド一つ星で、バスク地方の名店「Asador Etxebarri(アサドール・エチェバリ)」で、スーシェフ(副料理長)を務めた料理人です。メニュー開発や厨房指揮など、オーナーシェフのBittor Arginzoniz(ビクトル・アルギンソニス)氏の右腕としてレストランを支え、2019年に

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          シェフたちの声援を受けて茨城県産天然マガモプロジェクトが最初の一歩を踏み出した

          グェッ、グェッと鳴くカモたちは、霞ケ浦や涸沼などの湖沼のほか河川などでも見かけることができる茨城県の秋から冬にかけての風物詩です。 しかし、このカモたちによる農作物への被害は多く、霞ケ浦周辺では名産品のレンコンを食べてしまいます。これは茨城県内の鳥獣による農作物被害額全体の約半分を占めており、約2億円にものぼります(2021年、茨城県調べ)。 また、茨城県は生息数の多い他県と比べ捕獲数が少なく、さらに捕獲したカモは、自家消費されることが多いため、飲食店向けに販売されるのは

          シェフたちの声援を受けて茨城県産天然マガモプロジェクトが最初の一歩を踏み出した

          CHEESE STANDと一緒にまわった5者5様の茨城県産チーズの世界

          国産チーズに注目が集まっています。 2021年にナチュラルチーズとして消費されるために作られたチーズの国内生産量は、およそ23,700tで前年比11.8%増。2011年がおよそ14,200tでしたから、10年で93.4%も上昇したことになります。 そもそもチーズの総消費量が10年間で20.4%も増えており(29,400tから35,400t)、チーズの輸入量も増え続けています。日本人のチーズへの関心が高まるなか、国産チーズは消費拡大の役目を大いに果たしているといえるでしょう

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          熟成栗の可能性に改めて気づかせてくれた飯沼栗

          デザートの世界で今注目をされているのが、アシェットデセールコースのレストランです。 アシェットデセールとは、フランス語で皿を意味するアシェット(assiette)と、デザート(dessert)を合わせた言葉で、レストランの最後に出てくるような皿盛りのデザートのことをいいます。 料理のようにひと皿に、複数の素材を組み合わせたり、ソースや付け合わせを加えることもできるアシェットデセールは、パティスリーのように持ち帰って食べるデザートとは異なり、温度帯も幅広く、瞬間的な香りの演

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          常陸秋そばが育った土地の風土、育てた人の人柄をイメージしたほうがおいしい蕎麦が打てる

          東京・巣鴨。JR巣鴨駅と東京さくらトラム(都電荒川線)庚申塚駅を結ぶ巣鴨地蔵通り商店街の北側にある「手打そば 菊谷」(以下、「菊谷」)は、「ミシュランガイド東京」の2016年版以来ビブグルマンとして掲載を続けている蕎麦の名店です。 店主の菊谷修さんは、28歳で勤めていた建設会社を脱サラし、もともと趣味で学んでいた蕎麦打ちを生涯の仕事にしようと転職。埼玉県秩父市にある名店「手打そば こいけ」(現在は閉店)で修業した後、29歳で独立し「手打そば 菊谷」を開きました。 2003

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          「それは無理」といわない懐の深さがパートナーとしての信頼感につながる

          東京・表参道にある「バルバッコア」は、串刺しにした牛肉をじっくりと焼きあげたブラジルのバーベキュー「シュラスコ」の専門店です。1994年にブラジルから専門の焼き職人を招いてオープンして以来、ブラジルの伝統料理をラグジュアリーな空間で楽しめるレストランとして、長年にわたり人気を得ています。 現在、日本に9店舗を展開するバルバッコアでは、ステーキなどに使われる品種として世界的に評価の高いブラックアンガス牛など約10種類以上のシュラスコを楽しむことができます。一方で、来店するお客

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          ハーブやベビーリーフ、有機栽培などおすすめしたい茨城県の個性的な7軒の農家

          飲食店で近年みかけるようになった食材に、小さなカブやニンジン、小指の爪くらいの大きさのハーブなどがあります。マイクロ野菜やマイクロハーブといわれるものですが、小さいけど侮るなかれ、野菜の味やハーブの香りがしっかりあるマイクロ食材は、料理のアクセントとして大きな役割を果たしています。 マイクロ野菜やマイクロハーブのほかにも、レストランではハーブやベビーリーフ(葉野菜の新芽)など、見た目も美しく味もインパクトがある「小さな野菜」を使う機会が多いのではないでしょうか。 そこで今

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          銀座「空也」の栗茶巾に使われているダイヤモンドカットの栗を探しに笠間へ

          1884年(明治17)に創業し、文豪の夏目漱石や林芙美子、歌舞伎の九代目市川団十郎といった文化人に愛され、今もなお銀座六丁目に店を構える和菓子の老舗が「空也」です。すべてのお菓子は職人の手作りで、その日の分は予約をしなければ買えない空也の最中は、大切な人に贈りたい商品の一つとして、今も多くの人々に愛されています。 人気の最中のほかにも、季節ごとに変る生菓子が6種類入った箱詰め菓子も好評で、9月中旬から11月初め頃までは、大きな栗の甘露煮をまるごとあんこで包んだ栗茶巾が加わり

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          新しい食材との出会いは、料理を変えていくきっかけになる

          東京・日比谷の「Restaurant TOYO Tokyo」のパティシエ、大澤康二さんは、9月28日から6日間、日本橋・三越本店で開催されていた「三越フランス展2022」に、自身のスフレブランド「Soufflé KOJI OHSAWA」で出店。故郷・茨城の食材を使ったスフレを披露しました。 なかでも10月2日からの3日間、東京・表参道「UN GRAIN」のシェフパティシエで、友人である昆布智成さんとコラボレーションしたアシェットデセール(皿盛りデザート)を作ると、多くのスイ

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