【茨城県公式】シェフと茨城
県内の生産物と、それを育てる人のインタビュー記事です。食材だけでなく育てる人の人柄にも迫っていきます。
産地ツアーで出会った食材をさっそく使ったシェフの感想、使い方を紹介します。
茨城県内の産地をまわった生産地ツアーをレポートする記事をまとめています。
シラウオやテナガエビなど多種多様な湖魚が獲れる茨城県の霞ケ浦に「イサザアミ」というエビに似た小さな生き物がいます。 イサザアミはアミ目アミ科の甲殻類で、体長は1㎝ほど。霞ヶ浦が、古代に海から湖に変わった際に生き残った海跡動物です。産卵の盛期は、初夏と秋季で孵化した後は、1カ月で卵を産むようになります。 霞ケ浦で大量に発生する生き物で5月から6月を中心に漁が行われ、昔から食用としては、主に佃煮に加工されますが、それ以外に活用されることはあまりない湖魚でもあります。 エビな
11月中頃「霞ケ浦アドベンチャーツアー」と題した産地訪問に参加したのは、浅草橋の昆虫食でも知られる「ANTCICADA」の篠原祐太さんとシェフの白鳥翔大さん、表参道「Sincere BLUE」の料理長、吉原誠人さん、「IL TEATRINO DA SALONE」の料理人、山本一貴さんの4人。料理業界で注目の20代の若者たちです。 前編では、早朝4時からシラウオ漁に出航した4人は、午後からかすみがうら市で、コイやナマズなどの淡水魚を養殖する山野水産の山野英明さんを訪ねます。
朝4時、霞ケ浦の東岸・行方市にある各漁港に船が真っ暗な湖面を照らしながら帰ってきます。シラウオ漁を終えた漁船です。漁獲されたばかりのシラウオを船から下ろし、ふたたび湖へと戻っていきます。 毎朝2回、網をひくシラウオ漁の2回目に、東京から来たシェフ4人と一緒に乗り込んだのは、11月半ばのことでした。 「霞ケ浦アドベンチャーツアー」と題した産地訪問に参加したのは、浅草橋の昆虫食でも知られる「ANTCICADA」の篠原祐太さんとシェフの白鳥翔大さん、表参道「Sincere BL
直径10㎝、厚さ3㎝もの大きくて肉厚なシイタケは、形だけでなくジューシーで風味もよく、焼くだけでメインの料理になる。笠間市福原の山里にある田村きのこ園の「福王しいたけ」は、まさに王様にふさわしい風格と味で、都内や茨城県内のレストランで料理されたり、大切な人への贈りものとして珍重されています。 この大きなシイタケを育てるのは、シイタケ栽培歴60年の大ベテランで、茸匠の田村仁久郎さんです。 昭和天皇に献上したことや農林水産大臣賞を受賞した経験もある、文字通りキノコの匠である田
筑波山の麓に、隠遁した仙人のようなパン職人がいるんです――。 そんな話を事前に聞きながら向かったのは、石岡市旧八郷町、筑波連山の南東にある雪入山の山裾の里。雪入山を越える朝日峠は、平安時代の歌人、小野小町が越えたという伝説をもつ峠道で、旧峠を地元では「小野越峠」と呼んでいます。 比較的都市化していた茨城県南部の中でも”秘境の里”と呼べるような旧八郷町弓弦という地区で、築約100年の農家の蔵をリノベーションしてパン工房「フォルノ・ア・レーニャ パネッツァ」を開いたのが、イタ
つくば市で有機野菜の栽培や、米作り、養鶏などを行う「ごきげんファーム」は、さまざまな障がいのある人たちが一緒に働く農場です。 代表の伊藤文弥さんが2011年に、当時の市議会議員で、現在のつくば市長である五十嵐立青氏とともに設立したNPO法人つくばアグリチャレンジが運営しており、つくば市内の3つの事業所で、障がいのある方々を含め、およそ100人のスタッフが働いています。 今回訪れたのは、2018年に開設された上郷事業所。平飼い鶏の飼育や卵の収穫、卵のパック詰めなどの鶏卵事業